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法律相談Q&A

株主総会での株主と役員との質疑応答の内容について、株主総会議事録にはどの程度具体的に記載すればよいでしょうか。

1.会社法施行規則72条3項2号は「株主総会の議事の経過の要領及びその結果」を株主総会議事録の必要的記載事項としている。
株主総会における株主と会社役員との質疑応答の議事録への記載の仕方についてであるが、規定がなく、質疑応答の内容についてどの程度具体的に記載するかは議事録作成者の合理的な裁量によるものと考えられる。
また、役員の回答内容につき議事録に記載すべきかであるが、これも議事録作成者の合理的な裁量によるものと考えられる。

2. もっとも、株主総会議事録が「総会に出席できない株主や債権者の閲覧・謄写に供する(会社法318条4項)ことによりこれらの者に権利行使の機会を保障する」(『株主総会の準備事務と議事運営』宮谷隆著 中央経済社)意義を有していることに鑑みれば、議案の審議や報告内容を補足すると思われる事項、株主及び債権者にとって重要な内容と思われる事項等を含む回答について、その要旨を議事録に記載するのが望ましいと言える。
役員の回答の要旨を議事録に記載する場合、議事録本紙の中で記載する方法(「○○氏から…との質問があり、○○取締役は…と回答した。また○○氏から…と の質問があり、○○取締役は…と回答した。」など。)、質疑応答の内容について別紙を設けて記載する方法(議事録本紙には「別紙のとおり株主との間に質疑 応答があった。」と記載し、別紙において「質問要旨:(○○氏)…について説明されたい。回答内容:(○○取締役)…である。」と記載するなど。)などが ある。

3.なお、株主の質問に対し、会計参与(または監査役もしくは会計監査人)の回答内容が選任、解任、辞任に関する意見(会社法345条1項、4項、5項)に及 ぶ等、会社法施行規則72条3項3号列挙の意見又は発言にあたる場合は、その意見又は発言の内容の概要が株主総会議事録の必要的記載事項となる。この場 合、条文上「内容の概要」と規定されている以上、意見又は発言の内容について、ある程度具体的な記載が必要となる。